正解がない時代の親たちへ
おおたとしまさ氏著者の『正解がない時代の親たちへ』を読みました。
著者は教育ジャーナリストでもあり、この本は日本の名門校(麻布、開成、桐朋、灘などなど)と呼ばれるベテランの先生たちの珠玉の言葉を集めてまとめたもので、現代の子どもの親として心得ておくべきポイントが書かれています。
個人的には前半は抽象的な考察が多くて、読むのを挫折しそうになりましたが、後半で盛り返した感じでした。
なので私的に良かった部分を載せようと思います。
「これからの時代」を生きる力
これからの時代を生きていくために必要な力として下記の3つを挙げています。
- そこそこの知力と体力
- やり抜く力
- 自分にはない能力の人とチームになる力
最近よく言われる非認知能力(ペーパーテストでは測れない能力)が大切であるということです。
とにかく健康で、学校の勉強もそこそこに、本人が夢中になれることをみつけて自分の意志で努力していく、そして他の人とコミュニケーションをとりながらそれぞれのいいところを最大限に発揮することができれば大丈夫!という感じです。
抽象的だけど、経済的に成功している方はよくこういうことを言いますよね。
とびっきり好きな事をみつけて夢中になってさらに仲間をつくれ!みたいな(笑)
夢中になれることを子どもの時から見つけておくことの大切さは自分でもよくわかります。自分は何者なのか?何が得意なのか?好きなのか?分かってないと思うから・・・。でも何歳になっても好きな事は見つけられるはず!
とりあえず気になったことは、今すぐ何でもやってみる!違うと思ったらすぐに路線変更する!!
チャレンジする習慣を身に付けたいですね。
子どもを家猫にしてはいけない
”親子関係さえ良好ならば、親の管理下で好き放題できる。友達なんていなくても構わない。でもそれは、いわばストレスフリーなペットです。”という一文が出てきます。
個人的には半分正解で半分不正解かな。
惰性で誰かとつるまなきゃいけない学校生活って苦痛ですし、以前も書きましたが自分が削れて大変になるくらいなら無理に友達なんていなくてもいいんじゃないかな。。。と個人的には思いました(苦笑)
ただ、自分は子どもをすでに家猫化している気がする・・・。
可愛い子には旅をさせよって言いますよね。この塩梅がすごく難しいんですけど、人生ってうまくいかないことの方が多いし、少しくらい傷ついても立ち上がれるガッツがあった方が親亡き後本人は幸せになれるんじゃなかろうかと思い、気を付けなきゃいけないなと・・・。一生子どもを守ってあげれるわけじゃないですからね。。。
親として意識すべきことーおうちでできる9つのコツー
ここからは本書の総括をぎゅっとまとめます!
- 家の中でもできるだけ文章で話す
- 簡単に答えを与えない
- 没頭していたらそっと見守る
- 失敗をほめる
- 手本を見せる
- 正直に生きる
- 卑怯なことはしない
- 自分の価値感は自分で決める
- ありのままの子どもの力を信じて見守る
1番の出来るだけ文章で、というのは「洗濯バサミとって」、「もう一個取ってくれる?」といった単語ではなくて文章で話すことで論理的コミュニケーションの基礎ができるようになるとのことでした。
また、4番の『失敗をほめる』は『チャレンジしたことをほめる』っていう表現の方が私は好きです。
失敗なんてないですからね。失敗は成功のもとであって、大けがしなければどんどん失敗した方が良いので✨✨✨
子育てって実は親は特にやることってないのかもしれないです。
ただただ子どもの気持ちに寄り添って見守る、本人が自分で決めて行動するのをじっと待つ、話をひたすら聞く、愛しているよと伝える・・・。
でもこれがきっとすごく難しい事なんですよね。
人間って欲張りだから、どうしてもわが子の幸せを思ってあれこれ先回りしたくなってしまう・・・。
小さかった頃はどんな些細な成長も本当にうれしくて感動するのに、だんだん周りの子と比べたり、自分の子育てに自信がなくなったりしてしまって、些細なことに喜べなくなってしまうことがあるんだそうです。
自分はまだ子育てが始まったばかりだから、毎日新鮮で楽しいけど、いつかこういう気持ちも忘れてしまうのかな・・・?
そう思うと寂しいですが、親とは書いて字のごとく、
『木の上に立って見る』
あまり手を加えすぎず、子どもを信頼してこれからも健やかな成長を大切に見守っていきたいと思います。